【通信制高校】「勉強なんかしなくていい」「自分らしく個性を大事に」のウソ【フリースクール】

少々お堅い話から入るが、教育課程論の教科書を見ると、戦後日本の教育方針は「基礎学力強化」と「ゆとり教育」の繰り返しでしかない。基礎学力が落ちてきたなと感じたら、基礎学力強化の政策を打ち出し、授業時間が多くなる。生徒から勉強疲れが見えたり、学力格差がうまれたりするとゆとり政策を打ち出し、逆に学習内容を短くする。しかし、戦後75年こうした繰り返しをしてきたが、一向に解決に向かっていない。




こうなってしまっている理由は、「勉強=苦行」という考えが当たり前になっているからである。日本の教室では、先生が言うことをただ聞くことが中心である。残念ながら、勉強の最終目標は大学受験で、その大学受験が暗記や受験テクニックを要するものになっていて、勉強とは「覚えること」であり「受験問題を早く、正確に解くこと」が目的になっている。親も、自身の成功体験から、子供に「いい大学に入って、いい会社に就職して、安泰な生活を送りなさい」と教える。大企業がこぞってリストラをするこの世の中で、陳腐になった成功の方程式をいまだに信じている親や、世間ずれした塾を見ると誠に滑稽である。




こうしたい流れの中で、「勉強なんかしなくていい」「自分らしく個性が大事にしましょう」というグループもいる。通信制高校やフリースクールの方たちである。フリースクールで学習を普通の学校並みに行う所はほぼないし、通信制高校のカリキュラムは高校卒業に必要な単位ギリギリの74単位なのが標準的である。




それでは彼らは「結果」を出しているのだろうか、と言われたら、「出していない」と言わざるを得ない。例えば、大学進学率が全体で60%の中、通信制高校を卒業した生徒の内、大学に進学したのは20%にも満たない。確かに、進学だけが進路ではない。しかし、残念ながら通信制高校を卒業した生徒の内、39%は進学も就職もしていない。これは、「勉強しなくていい」「個性が大事」と言っていた、フリースクールや通信制高校の成果の結果である。彼らは確かに高校卒業資格を得たが、高校では何を学んだのだろうか。「あんたら責任とれんの?」と訊いてみたい。正直、詰込み授業の方がまともな結果が出ているのではないだろうか。




まず「勉強なんかしなくていい」というのが愚の骨頂である。こんなことを言う人は恐らく教育業界以外で働いたことがないのだろう。今はもう生涯教育の時代である。毎日変わっていく世の中で、仕事を決まった後も、勉強しないといけないのである。それは、会社の商品やサービスについてだったり、営業のやり方だったり、多岐にわたる。そんな状態なのに、社会人になるための準備期間である学生の頃に勉強をしなくていいわけがないのである。




また、「個性を大事に」という言葉も正直引っかかる。「個性」って何?という感じだ。仮に、その生徒がデザインの才能にあふれていて、それをさらに深めて生業にしたいというなら別の話である。しかし、ほとんどの生徒が、個性も何もない状態ではないだろうか。逆に何が得意で、何が好きなのかを探している時期で、それを見つけるために色々試してみるべき時期であるはずである。それなのに、ただこの時期をボケーとスマホをいじくって過ごさせるのは承認するのはやはりおかしいと感じる。




必要なことは、勉強をする「理由」を示すことである。なぜこの教科を学ばなくてはいけないのか、我々の生活にどう直結しているのか、そこを述べなければならない。例えば、アメリカの学校では、その単元を学ぶのは、どのような理由があり、どのようなスキルが身につくのか、授業の前にきちんと述べている。例えば、高校生レベルのEnglish Writingの授業の目的は、エッセイの書き方を身につけるものである。これは、大学の授業でエッセイを書いて出さなければならないし、職場でも報告書を書かなければならない。基本的なエッセイの書き方を知っていれば、理路整然とした文章がかける。また、物事の考える方法も整理され、人に何かを説明する際にも順序だった話ができる。こういったことをきちんと話す教師はいるだろうか。おそらくいないだろう。




勉強が「意味あるもの」になれば、学習も進む。「楽しいもの」になれば、ストレスにならない。これらのものになっていないのは、偏に教師の責任である。「黙って聞くのがあたりまえ」「俺たちもやってきた」など、元来の教育の成功者である「教師」からすれば、逆にできない生徒が不思議な存在なのだろう。しかし、当たり前であるが、クラスのすべての生徒が元来の教育の成功者ではないのだ。




この毎日変化する世の中で生き抜くことができる人とはどういった人だろうか。まず働いたことがない親御さんがいれば、まずはパートでもいいから働いてほしい。そして、そこにいる優秀と呼ばれている人を観察して欲しい。また、自分が働いた経験から、どのような資質が働くには必要か見えてくるはずである。それを元に是非子供と話し合ってほしい。教育の中心は親である。間違っても、学校や塾の先生の言葉を鵜呑みにしないでもらいたい。







のぶしのてらこや(ホームスクールプラスα 運営会社)
ホームスクールプラスα
お問合せに関してはこちらからご連絡ください。
nobushinoterakoya@gmail.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です